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少し空気が冷たくなりはじめ、秋の独特なオレンジ色の夕焼けに教室が染まった。
「ちかり、このハロウィンってなんなのじゃ?」
壁に貼られた学級新聞を見ながら、不思議そうに吟子がちかりに訪ねた。
「え?吟子、ハロウィン知らないの?」
びっくりして、ちかりが尋ねると、吟子は首を縦に振った。
「うぬ。かぼちゃがいっぱいなのじゃが、かぼちゃのお祭りなのじゃ?」
学級新聞に書いてある、かぼちゃのイラストを指差し、吟子はパッと閃いた顔をした。
「もしや、かぼちゃ食べ放題のお祭りなのじゃな!!!!」
「…全然違う。バカか。」
ピシャリとパトリシアがツッコむと、吟子は口を尖らせた。
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