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「確かにかぼちゃだけど、これは、ジャック・オー・ランタンだよ。顔がついてるでしょ?魔除けの意味があるのよ。」
ちかりが指を指して説明をすると、吟子がほーっと頷いた。
「…ヨーロッパの祭りだ。10月31日になると、魔物や幽霊が出歩く。…そいつらを、避けるためにかぼちゃ飾るんだ。」
パトリシアがそう付け足すと、吟子が興味深いのか目を見開いた。
「面白そうな話なのじゃ!パンチ、詳しく教えてほしいのじゃ!」
面倒臭いのか、パトリシアがそっぽを向くと、キラキラした目の吟子が横に座った。
「…なんだよ。」
極力視線を合わさずに、パトリシアが吟子に言った。
「教えてほしいのじゃ!気になるのじゃ!!」
興味津々の吟子に、パトリシアは吟子の手に握られた携帯を指差した。
「…ググれ。」
「…なんなのじゃ、パンチのけちんぼ。いいのじゃ。自分で調べるのじゃ。」
吟子はそう言って、携帯電話をいじりだした。
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