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10月15日、時刻は朝6時。
一人暮らしの忍足のアパートのチャイムが鳴り響く。
ピンポーン
「…誰やねん、こない朝早く……気付かんかった事にしとこ」
眠い目を擦り顔だけを起こし時計を確認すればそう呟き再び眼を閉じ布団の中へ。
…が、しかし。
ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン
連続のチャイム音。
流石に我慢しきれなくなった忍足はまだ眠く怠い身体を起こし盛大な溜め息を吐きながら玄関へ。
「こない朝早くから、どちらさん?」
不機嫌な表情を浮かべながら玄関のドアノブに手を掛け内鍵は掛けたままドアを開ける。
「開けるの遅ぇんだよ、バーカ」
そこに居たのは愛しい恋人、跡部の姿。
状況が飲み込めない忍足は暫くボー然と跡部の顔を見つめ。
「…何見てンだよ。さっさと開けやがれ」
跡部の声にハッと我に返り一旦ドアを閉め内鍵を解いてから再びドアを開け跡部を部屋の中へ入れる。
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