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〇〇高校校門前
「おい来たぞ…」
「高堂だ…」
「目合わせんな、殺されるぞ…」
「チッ…」
俺は高堂雄太
まあ、不良ってやつだ
「高堂雄太ぁ!この前はよくもやりやがったな!」
「あ゛…?」
誰だこいつ…
どこで会ったけなぁ…
「てめぇ…、××高校の田中だ!」
「…知らねぇな」
俺の前に立つ田中?が怒ったようだ
「てめぇいい加減にしやがれ!」
田中?が俺に殴りかかる
「うぜえ」
バキッ!!
「ぐはっ…!」
「田中ー!」
「田中がやられたー!」
田中の舎弟達が田中に駆け寄る
ざわざわとざわめく周りに俺は舌打ちをする
「××高校の奴を一発で…」
「やっぱしやべぇよ、高堂雄太…」
「怖~い…」
「……………」
学校では俺は怖がられる
「帰ってきたの…」
「あぁ」
「(ビクゥ)そ、そう…」
家でも俺は怖がられる
俺は一人…
前までそう思ってた
「ゆ~う~た~!」
ギュッ
俺に抱き着くガキ
小さい従姉妹の桜だ
「またけんかか~?」
…俺の影響か口が悪い
「雄太は強いな!」
「桜、口が悪いぞ」
「雄太の真似だ!」
桜は俺の背中に抱き着くとニシシ…と笑う
「桜、あんまり俺に近くな、友達できねぇぞ」
「やだ!雄太がいるからいいもん!」
何故かこいつは小学校で友達ができないらしい
俺と桜は親戚の集まりで出会った
親戚からも怖がられた俺が一人でいた時
桜が話し掛けてきた
最初は無視してたんだが
「むしいやぁー!」
「ぐふっ…!?」
まさか腹に突進してくるとは思わなかったなぁ…
あの時から俺と桜は交流が始まり
今にいたるってわけだ
「雄太~帰ったらおやつだ~」
「俺はいらねぇよ」
「えー…」
「いつも…ごめんなさいね」
「いい」
「またな~雄太~!」
「あぁ」
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