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「ちっちゃいし、細っこいなぁ…。まだガキじゃん、そいつら」 「おまえがガキとか言うなよ、平助」 「だな。世間様から見りゃ、おまえも似たようなもんだろうがよ」 平助と呼ばれた若者は、一緒に壁際にいた二人に笑われるとムッとし、 「うるさいなぁ、おじさん二人は黙ってなよ」 と、言い返した。 「おまえにおじさん呼ばわりされる覚えはねぇよ。新八はともかく、この俺はな」 「あっ、てめぇ左之…。裏切るのか!」 三人は回りの目もはばからず、ワイワイやり始めた。 「よさんか、三人とも」 「口さがない者ばかりで申し訳ありません。怖がらないでくださいね」
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