プロローグ

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『Σ(シグマ)システム』を使ったテロが未然に防がれてから25年が経ったらしい 今やΣは日々の暮らしに欠かせない物となっている だが一方でΣを悪用した犯罪が増えてきている まあ、ただの高校生の俺には関係の無い話だがな おっと、紹介が遅れた 俺は『霧崎 翼』、父さんの母校で以前別の名前だった『高ノ宮高校』に通う高1だ 今、小さい頃からずっと通ってる剣道場に行く準備をしているところだ ピーンポーン ん?晴斗か? 俺は急いで準備をし終えて玄関の扉を開けると 「突きぃ!」 「おわっ!」 バシッ! いきなり突きが来たのでとっさに払いのける 「晴斗……これでもし母さんだったらどうするつもりなんだ?」 俺は目を三角にして突きをしてきた犯人『藤宮 晴斗』を睨みつけた コイツは俺の同い年の従兄弟で同じ学校と道場に通ってる 「なはは…わりぃわりぃ」 頭の後ろに手を当てて笑う晴斗 どうやら反省してないようだ これはお仕置きせねば…… 俺は手と指をポキポキと鳴らしていると 「それよりあなた達、時間は大丈夫なの?」 後ろから母さんがたずねてくる ふと時間を見ると『9時40分』ちなみに集合時間は10時で走っても20分はかかる「やべっ!母さん行ってきます!!」 「真木伯母さん行ってきます!」 俺達は慌てて走って道場に向かった
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