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府大side
「また転校かぃ」
父親の異動
それによって開かれる家族会議
今度は…大阪?
また戻んの?
…あ~だるっ
転校の度に友達とか作らなきゃいけない僕の気持ち考えてくれ
「分かった。そんだけ?」
そうと分かれば身の回りの整理
とりあえず部屋片付けななあ
めんどい
転校前日
「えー、短い間だったけどみんなありがとう。楽しかった」
わぁあ~と皆が声を張る
泣く奴もいた
このあとの帰りに質問攻め
あぁぁあ、お前ら黙れぇ
その後、引越し業者が来て
至って順調に事が進んだ
親の車に乗り、高速道路などを乗り継ぎ大阪に向かった
着いたら着いたでまた荷物の整理
僕の部屋も一日と少し掛かって
整理を完了させた
「はあ…」
どうせまた転校になるのなんて目に見えて分かる
それでもやはり一人でいるのは嫌な訳で
中途半端な人付合いが始まるんだ
それだけで、とても憂鬱
「じゃあ行こうか」
「はい」
先生に説明を受けて教室に向かう
ザワザワと、教室に近づくに連れて聞こえる同じクラスメートであろう騒ぎ声
…めんどくさい
「えっとじゃあ自己紹介」
「菅です、よろしくぅ」
にっこりと笑えばより一層、騒がしくなった
…特に女子
かっこいいという声も聞こえたが
何より可愛いという声の方が多かった。是、絶対。
「じゃあそこ席あるやろ」
「はい」
一番後ろ
この身長を皮肉でもしているのか?
まぁ、そんなつもりないだろうが…
背、伸びてほしい
切実に思った
それからというもの
僕は持ち前の社交性で直ぐに打ち解けた
でも、やはり深く突っ込もうとはしない
小さい頃、皆と別れるのが辛くてその記憶が鮮明に残る
「すがぁああ!」
「うーちゃん?」
一人の只の友達
学校の成績で、一、二を争う程の優等生君
「次、音楽やねん!ちょ、手伝ってぇや!!」
…副教科以外は
「もぅ、あのうーちゃんとは思えん弱音やん」
「実際、楽譜読めんでも生きてけるわ…必要性0!」
「それ言うたら基本あんま必要ないやんけ(笑)」
「そんなことないで?数学は身の回りにたくさn「はいはい、分かったから分からんとこ何処?」
こいつ、語りだしたらとまらんから…
こんな感じで、僕は友達と浅く付き合いが続いた
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