第9話

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あたしは愛を置いて屋上を出た。 「はぁ…」 小さくため息をついてみる。 今言ったことは、自分にも言えるんだよね~ あたしだって動こうとしないただのヘタレだ。 でも愛を見てると自分を見てるみたいで… 我慢出来なかった。 これで何か変わってくれたらいいな。 愛も。 自分も。 そんな事を思いながら階段を降りた。 「美香!どうだった?」 あたしが教室に戻ると椎名が駆け寄ってきた。 「あぁ、気合い入れてきた」 「おぉ!!さすが美香!」 椎名は手を叩いて言う。 いや、あたし大したことしてないんだけどな。 「ま、あたしも気合い入れなきゃね」 「え?」 手を叩くのを止めてあたしを不思議そうな顔で見る椎名。 ふっ… あたしもヘタレ嫌だよ。
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