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「言わない」
「は!?」
ムカつくー…
「ふっ、帰るぞ」
また鼻で笑った…
もうなんなのよ。
陸はあたしをチラリと横目で見て歩き出す。
本当に意地悪。
そう思いながら陸の隣に行く。
「着いたぞ、じゃあな」
は…?
なんかないわけ?
そんなあっさり…
はぁ…
よく分かんなかったな、キス。
いや、分かるけと…
でもしっくりこない。
あたしは陸をギロっと軽く睨んでクルッと後ろを向いて家に向かった。
ちょっとくらい言ってよ。
バカ陸。
「美香」
後ろから名前を呼ばれる。
も、もしかして!
勢いよく陸の方に振り返る。
あたしの目はきっと輝いてるだろーな…
そんなことどうでもいい。
この流れは陸の口から好きって聞ける…
「ばいばい」
「……は?」
陸は笑いを堪えながら言った。
ば、ばいばい?
ムッか~
さっき言ったじゃん!!
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