第二夜 ー出現ー

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「俺の連れに手を出すなよ?」 男はいきなり大きなナイフを背中から取り出し、俺達にむかって切りかかった。 今度こそヤバいと思い、弟を庇うと、前から血が溢れた。 「クロス…」 「俺の銃をとれ!!この場から逃げろ!!」 2、3発撃つ… 男に全くあたらないが、逃げる隙ができたのでクロスを担ぎながら窓から飛び下りた。 そして、裏道から地下の下水道に入り、クロスをおろした。 「悪かったな。」 「ねぇ、移植ってなに!?!?」 「言えない…」 … 沈黙が続いたが、遠くから足音が聞こえる。 それを聞き、全力で逃げる。 「おい、ここで下ろせ」 「まだ、敵が来てるよ!?」 「いいんだ、頭貸せ」 そう言うと、クロスは俺の頭に手をのせる。 俺には何をされたかわからないが手を置くのをやめた。 「もういい。お前らは逃げろ。もうもどってくるな!!」 「でも…」 「早く行け!!!」 俺は仕方なく弟の手を引っ張り逃げた。
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