第1話 ソノカの青春

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「あ、分かった!どおりで」 彼女は、目を大きく開いて何かに気付いたようだ。 「君、新入生でしょ?」 僕を見つめる目を輝かせる。 「ねぇ、そうなんでしょ?」」 「あ、はい…」 ようやく、言葉を発する事が出来た。 「あ、やっぱり!ふふん、制服が新しいから新入生って推理したのよね。あとは、私が君を見かけなかったのがミソね」 彼女は、はにかみ自慢げに話す。 その姿、その表情を見て、またドキッとした。 こんな体験は初めてだ。 「君の名前は?」 「鈴木紀(すずき・おさむ)です」 「おさむ君?…じゃあ、私は皆と同じ呼び方は嫌だから、スサム君て呼ぶのはどうかしら?うん、決定ね!」 両手を抱えて、彼女は微笑みながら頷く。 「あ、あのう。あなたの名前は?」 胸の苦しみを堪え、必死に言葉を紡ぎ出した。 「…私?」 これが、彼女と僕の最初の出会いだった。 「比嘉夏目(ひが・なつめ)よ」 ×××××××××××××××
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