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「なるほど……」
「プレゼントですか……」
「うにゅ……」
「お、お嬢様……すいません……宜しければこれも平野君に……私からのプレゼントです」
スゥはリボンがついた小さな箱を手渡した。
「スゥちゃんこれは?」
「絆創膏です。にゃんこの肉球柄の……すいません……生傷が絶えないかと思いまして……」
予測が的確すぎてなにも言えないよスゥちゃん……
「私たちは……なんにする?」
「ギャルのパンチーとか?」
「おーいいねー!!」
「止めてー!! さすがに強制非公開付きペナン島送りにされるぅ!!」
ナイスフォロー綾奈ちゃん!!
「作者凍りつけにしてやる……」
お、鬼がおる……
「んじゃあ……これにする?」
「あぁ~!! いいですね!!」
2人が綾奈に差し出してきたもの……
「ブレスレット?」
それは遥と楓がペアでしていたお揃いのブレスレット。
「二個プレゼントするもよし」
「片方プレゼントしてペアにするもよし」
「い、いいの貰っても!?」
「もちろん!!」
「構いませんよ!!」
「ありがと遥さん楓さん!!」
その時
「お嬢ーいいもの見つけてきました!!」
ガタン!!
とドアを蹴破って入ってきたのは……
「司郎さんバッドタイミングだよ……」
「今のは……ちょっと……」
「空気読めてなかったですね……」
「な、なんすかその突き刺さるような視線は!!……た、助けて下さいスゥさん!!」
「え……あ……ごめんなさい!!」
「うわーーーーん!!」
持ってきた箱を落とし、司郎は来た道を泣きながら帰って行った。
「シロちゃんスゥに惚れてるもんなーー!!」
「なーー!!」
「えっ!? マジカヨスゥちゃん!!」
まじかよスゥちゃん!!
「え……えっと……七回告白されて……」
「んでスゥちゃんは!?」
「断ったんですよ」
「七回全部」
「え!? なんで? てか司郎さんクドい!!」
「え……なんでかって言われましても……なんか……生理的に……すいません……」
スゥは顔を真っ赤にしてモジモジしている。
「なんでだろ……うーん…………あ!!」
「イヌ科だからか!!」
狼です。
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