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神道悠はグランドを散策していた。
今日は「死んでたまるか戦線」の新メンバー勧誘の日。
戦線の副リーダーである神道も、リーダーであるゆりの指示で行動していた。
グランドの周囲を散策していた時、ゆりが叫んでいたのに気付いた神道は、駆け足でゆりの元に向かった。
近づくにつれてゆりの側に日向がいることに気付いた。
「一体どうしたんだ?」
日向はこちらに気が付き、返答した。
「あぁ、神道か
実はゆりが勧誘に失敗してさ」
ゆりが勧誘に失敗とは珍しかった。
メンバーの中でも勧誘成功率が最も高かったのはゆりだったからだ。
肩を落としているゆりを差し置いて、神道は日向に質問を続けた。
「その、新メンバー候補はどこにいるんだ?」
すると日向から、予想外の答えが帰ってきた。
「あぁ、そいつなら天使に刺されて、そこで倒れてる」
日向が指を指した方を見ると、大量に血を流した男子が倒れていた。
「神道君!!」
復活したゆりが指示を出した。
「あの人を保健室までお願い」
それに対して神道は、軽く首で頷く。
「日向君は本部に戻ってて」
ゆりがそう言うと、日向は「わかった」と返事をして本部に戻っていった。
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