-入場-

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        ‡  ‡  ‡ 「……んっ」  朝。窓から差し込む直射日光で目が覚めた。いつの間にか寝ていたらしい。若干どころじゃない寝ぼけ眼でおもむろに部屋を見渡す。 「10時……か」  確か……練習は1時からだったけか。もう少し早く起きていたら二度寝ができたかもしれない。  ベットから降りる。体が重い、ものすんごく。案の定、足は筋肉痛になっているようで、寝ぼけも手伝い言うことを聞こうとしない。  仕方ないのでそのまま足のサボタージュを受け入れて床に横になった。どうやら、昨日は電気を消さずに寝てしまったらしい。もったいねー。  朝だと言うのに部屋の中はかなり暑い。今日もいい天気のようだ。外からチュンチュンと鳥が鳴くのが聞こえる。平和だな。  暑いので扇風機をつける。冷たくはないけど涼しい風を身に受けながら固い床に身体を預けていると徐々に頭が覚醒していく。すると、昨日の出来事が頭に戻ってくる。  ―――夢じゃなかったんだな。  まあ、その件に関してはこれ以上考えても無駄っぽいということは昨日のうちに実証済みなので、さっさと頭を切り替えるとしようか。  ただいま10時10分。部活は1時からで、ここから学校は1時間程度なので11時45分には家を出たい。となると、少し早いけど11時から昼御飯を食べて準備すれば間に合うかな。疲れてるからインスタントラーメンにでもしておこう。  インスタントラーメンならすぐ準備できるな。もう少しゆっくりするとするか。眠らない程度に。
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