-入場-

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  「いただきまーす!!」  一方的に押し掛けてきたとはいえ、なんだかんだ迷惑かけたようなのでカレーラーメンを振る舞うことにした。作ってる間に俺のラーメンは少し伸びてしまったけどまだ許容範囲内。 「ん! おいしーい! 市販のインスタントラーメンをここまで高めるなんてやるわね。カレーなのに少し塩辛い感じが病みつきね。ワォ!」 「喜んでもらえたようで何よりだ」  とりあえず大人っぽいのは第一印象だけらしい。ワォ!って…… 「なあ一ついいか?」 「(ずるる~ゴクッ)何?」 「結局どうやって部屋に入ったんだ?」  俺の家を突き止めた方法はなんとなく理解したけど、まだ侵入者疑惑が解けてなかった。 「……女の子の秘密を聞こうとするなんて無粋な人ね」 「住居不法侵入の方法が女の子の秘密にカテゴライズされてたまるか! 女を信用できなくなる!」  恋愛どうのこうのの話じゃない。女性不信になってしまう。ていうか全国の女の子に謝れ。 「んー。君への愛ゆえ、かな?」 「黙れ小娘」  首を傾げながら上目遣いで言ってきた。一瞬ドキッとしたのは内緒のお話である。 「ていうか私が名乗ったんだからそっちも名乗ってよ」  どうしても教える気はないらしい。問いただしても、これ以上禅問答だ。侵入者ではあるが不審者じゃないらしいし、名乗りますか。 「御堂海斗だ」 「ミドー? ああ、そかそか。うん納得」  何を納得したのか気になったけど、後でまた説明してくれるんだろうな。追及はしないでおくか。
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