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「テストどうだっ……いや、聞くまでもないか」
「いやそこまで言ったなら最後まで言えよ。後一文字じゃねーか」
「テストどうだった?」
「見ての通りだ」
見れば分かる。
「海斗、お前はどうだったんだよ」
海斗。はい、どうもこんにちは。御堂海斗(みどうかいと)です。以後、お見知りおきを。
「5個空欄。全部合ってるわけないから60点に届かないくらいかな。お前は?」
「6割解いて、自信あるのがその6割くらい」
100点満点だから6割の6割は……36点。赤点は40点以下だから……
「ダメじゃねーか」
「見ての通りだと言ったハズだ」
威張られても困る。
「そんなことより早く部活行こうぜ?体動かしたい」
確かに。テスト一週間前からはテスト休み(勉強するため、という迷惑千万な休み)で部活がなかった。テスト自体が一週間あったからな。二週間運動してない。
俺にとっちゃカラオケなんかよりは部活の方がよっぽど憂さ晴らしになる。慶佑も似たようなものらしい。
「んっ。じゃあ昼飯も部室で」
慶佑と2人で部室へ向かうことにした。
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