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「この暗号、なにか気づきませんか?」
咲良は例の暗号を差し出しながら俺に疑問を投げ掛ける。
分かるわけがない。分かるわけがないから、お前に頼っているんだろ……
「……全部カタカナってところだな……」
だけどここでなにも言わないのは刑事としての完全な名折れである。
「……その通りだ。
と俺様もそう思った!」
いやーーお前が思っただけかよ!!
ダメじゃん!!!!!
得意気に言う九條さんに俺は心のなかでだけの全力の突っ込みをしてやった。
「俺も最初はそう思いました」
ってことは違うんだな。まぁわかっていたけどさーーなんか虚しくなってきた。
「全部カタカナで書いてあるからそこからなにかのヒントで文字を1つあぶり出すものばかりだと」
そこまでは考えてなかったけど。なんかもう自分が浅はかすぎるのを思い知らされるな……咲良の話聞くと……
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