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「でも咲良、本当にそうだとしたらさーーもう今日はここで事件は起きないんじゃないか?
九條さんみたいに侵入してくるならともかく、それ以外なら外は俺たちが固めてる。
それにこんな警察がわんさかいるとこでさすがに犯人もドンパチしないだろ」
ましてやスタッフ以外に普通の人間はいない。
ここで犯罪をするのなら「捕まえてくれ」と言っているようなものだ。
「もう事件が起きない……ってことはサイトがまた更新されてるかもしれねぇってことだよなーー!!!」
なにか閃いたのか、直ぐ様自身のスマホで例の犯行声明の書かれたサイトを覗く九條さん。
咲良と俺も思わず九條さんのスマホを覗いてみる。
犯人はまだサイトを更新していなかったーー
「もしかして、暗号の答えが違うとか?」
「咲良が嘘いう訳ねぇだろ!!!
咲良の推理はゼッテーダッツ!!!!!」
俺の疑心暗鬼に九條さんは覆い被さるようにまるで信者のような異常発言をしてくる。
こりゃ重症なほど惚れ込んでるな……
って今はそんな話じゃない。
俺は九條さんではなくて咲良の返事を待った。
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