#3 重なる二つの影

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「……どのみち犯人がここで事件を起こすにしても、起こさないにしてもーーもう事件が起きたのならサイトは更新されているはずです。 今日起こさないにしても、それは同じことーー だとするならーー 犯人はまだ何のアクションも起こしていない…… もしくは今ーー起こせない状況にいるのか……」 「……どういうことだ……?!」 咲良は考えるポーズを崩さないまま、俺に向かって言葉を続けた。 「相馬さん、もしかしたらこっちから仕掛けるチャンスかもしれないです」 「咲良、犯人が分かったのか??!」 咲良の言葉に俺より大きな反応を見せる九條さん。 だが俺はそんな九條さんのテンションとはうってかわって、咲良の言葉に焦りを覚えたーー 『こっちから仕掛ける』 それは『あの人』が言ったことと全く同じだったからだーー そして、その人はそのまま還らぬ人になってしまったーー その『桜田 門次』はあの日『茂原 善作』に殺されたのだった。
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