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「……どのみち犯人がここで事件を起こすにしても、起こさないにしてもーーもう事件が起きたのならサイトは更新されているはずです。
今日起こさないにしても、それは同じことーー
だとするならーー
犯人はまだ何のアクションも起こしていない……
もしくは今ーー起こせない状況にいるのか……」
「……どういうことだ……?!」
咲良は考えるポーズを崩さないまま、俺に向かって言葉を続けた。
「相馬さん、もしかしたらこっちから仕掛けるチャンスかもしれないです」
「咲良、犯人が分かったのか??!」
咲良の言葉に俺より大きな反応を見せる九條さん。
だが俺はそんな九條さんのテンションとはうってかわって、咲良の言葉に焦りを覚えたーー
『こっちから仕掛ける』
それは『あの人』が言ったことと全く同じだったからだーー
そして、その人はそのまま還らぬ人になってしまったーー
その『桜田 門次』はあの日『茂原 善作』に殺されたのだった。
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