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それでも桜田門次は自信で満ち溢れていた。
まるで『次に狙われるのは絶対に自分だから大丈夫』そう言わんばかりに笑っていた。
根拠はあるらしいのだが、彼はそれを俺たちには教えてくれなかった。
商店街が封鎖する必要もない、刑事だと分からないように自分の周りに何人か置いてくれと桜田門次は指示した。
俺たちはその指示通りに桜田門次をガードする。
本当にヤツは来るのか、そんな疑いのなかーーそれは突然やってきた。
「アアアアアアアアアアッツ!!!!!!」
「!!!????」
狂ったようにナイフを突き上げて、桜田門次に向かってきた男。
そう、その男こそが茂原善作だった。
「取り抑えろ!!!!」
複数の刑事が一気に茂原善作に向かって、走り出す。
これで捕まえてジ・エンドとなるはずだった。
なるはずだったのに、そうはならなかった。
俺たちはナイフを持って暴れまわる、茂原善作を一度で取り抑えることが出来なかった。
その一瞬の隙に茂原善作は桜田門次の頸動脈を切った。
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