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凄まじい爆音の割には大して壊れていないこの部屋ーー
だがスタッフはみんな軽いパニックを起こしていた。
「ちょ、ちょっとなんなのこれ??!
もしかして殺人鬼が入ってきたんじゃーー」
「……じょ、冗談じゃないよ!僕はここから出る!!!」
「わ、私もーー!!!」
「わしもじゃぁああああ!!!!!」
「ま、待つんだ。落ち着いて、みんな」
真っ暗な部屋で人々の姿が確認出来ない警察たちも口々に言ってドタバタと暴れまわるものたちを直ぐにどうこうできる訳がなかった。
相馬さんの声が無情にも響き渡る。
「咲良!!!」
だが九條さんは正確に俺の腕を掴んできて声を掛けてくれた。
「大丈夫だ」
俺はそんな九條さんに自分の生存を答える。
「良かった。2人は無事なんだな!
2人とも怪我はないか??!」
とりあえず俺たちが生存していたことに相馬さんは喜んだみたいだ。
「はい、大丈夫です!!」
「ああ、クズ刑事も元気そうだな!」
相変わらず相馬さんには手厳しい九條さんだ。
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