真面目で不真面目な私

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座っている貴子のすぐ後ろの方から声が聞こえたと思った瞬間、『彼』の頭が自分の肩あたりにぬっと出てきた。 貴子はおもむろに顔をしかめた。 今一番顔を合わせたくないやつに見つかってしまった。 今日は…いや今日もついてない。 貴子は無視を決め込もうと教科書を凝視し続けた。 そんな彼女の内心を知ってか知らずか、『彼』は貴子の顔のすぐ横で貴子が開いているページを見てにこりと笑った。
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