残った想いの底力

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「……ホントにお前がやんのか?」 「ん?」 「だから、お前みたいなガキがマジに言ってんのかってことだよ。」 どうやら大原はその見た目通りに中身もやんちゃらしい。 礼儀も何もあったものではない。 さて、彼の言うことだが、確かにと俺は自分でも納得する。 俺は今年で満十八。 世間で言うところの高校生で、むしろそっちが本職。 こっちは片手間程度にと思っていたのだが、想像以上の売れっ子ぶりに一番驚いたのは本人である。 それだけに、こんな対応も慣れたものだった。 「俺としてはマジなんだけど。何?あんたそんなことも知らないで来たの?」 「……ふん。」 知らなかったのかと聞けば、プライドの高い人間は大概言葉を濁す。 素直な人間ならば、そもそもこんな態度をとることもないので、一部の人間には有効なのだ。 「で、何が聞きたいんだよ。」 彼も渋々ではあったが納得したようで、ならばこちらも本題といこう。 .
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