残った想いの底力

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「あんたの妹さんが取り憑かれたって話だが、それはいつ、どこで、何をしていてだ?」 「……いつとどこでは分かるけど、何してたかまでは知らねえよ。」 「それで?」 「三日前、夜学校から帰って来た時にはもう変な感じだった。」 「夜、ということは部活の帰りか何かかな?」 「……だから、何してたかまでは知らねえって言ってるだろ?」 「ふん、そこが一番大事な部分なんだけど。で?確か意識は無いと言っていたが?」 「何か変なこと呟いてんだよ。こっちの言葉には応えねえし、医者に行っても分かんねえって言われる。」 「で、俺の噂を聞いて連絡を取った、と。」 「…………。」 「なるほど。」 どうやら、面倒ではあるが直接出向く必要があるらしい。 「じゃあ一度実際にその妹さんを見てみたいし、連れて行ってくれないか?」 「はあ?お前が何か良い方法教えてくれんじゃねえのかよ。」 「見てみないと分からないこともある。何とかしてほしいと言うなら、俺に従ってもらおう。」 「っち、分かったよ。」 出かける間際に、扉に外出中の札をかけて、大原に続いて移動すること三十分。 着いたのは閑静な住宅街の中でも、比較的大きな一軒家。 そこに足を踏み入れると、すぐに一人の男が視えた。 .
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