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「せめて、目の前の獲物を頂くぞ!全力砲撃はじめ!!」
米艦隊は怒りの砲撃を浴びせた。
扶桑・山城に直撃弾が増え始めた。
「大丈夫か!?」扶桑艦長は怒鳴った。
「まだいけます!」
「山城から連絡。まだ戦闘可能とのこと。」
「艦長!攻撃地点です。」
「そうか。よし。反撃はじめ!!」
扶桑・山城が一斉射撃を行い、猛然と反撃した。
同時刻、武蔵・大和と長門・陸奥が戦闘現場を射程に収めた。
「長門より連絡。我、砲撃可能。」
武蔵の作戦参謀が言った。
「よろしい…まもなくですよ…」
諸見司令長官は口調が変わっているのは決戦前の癖である。
「諸見は、相変わらず扇子を持つんだな。」
小澤は微笑した。
諸見の手には白い綿のついた扇子があった。読者諸君はもう彼のモデルが予想できているだろう…
「旋回よし!」
「仰角よし!」
「照準よし!」
「全艦砲撃準備よし!」
次々と報告が入る。
「今です!弾を放ちなさい!!」
諸見は叫んだ。
ズダーーーーーーン!!
米艦隊の右側にいる武蔵・大和が雷鳴のごとく発砲。
続いて左側にいる長門・陸奥が発砲。
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