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日が沈むとサイパン島から来た哨戒機銀河6機が対潜哨戒を始めた。
「ほぉ…満月だな。」
長官は顔を崩した。
「この明るさなら探照灯も要りませんな」
参謀長が答えた。
「電探に反応はないか?」
「未だ感なしであります。」
「偵察機からの連絡は?」
「入ってきておりません。」
「長官!通信士より連絡。敵潜の反応あり、攻撃するとのことです。」
「やはりいましたな…。」
「まあ、銀河に任せよう。」
銀河は反応海域に到達すると、水中聴音機を投下曳航し、詳細な位置を探す。
「針路○-七-三!速度15ノットで離脱中!」
「追尾魚雷諸元入力。」
「投下準備よし。」
「投下!」
魚雷はパラシュートで海面に着水の後、入力された位置情報を元に移動しその後、磁気反応で敵潜を確認し襲った。
「艦長!完全に追尾されてます!振り切れません!!」
米潜は回避運動を取り、必死に離脱を試みるが、ほどなく命中し沈没した。
「恐ろしい魚雷だ…」
銀河の機長は海面に黙祷した。
「聴音機回収。引き続き哨戒を継続する。」
艦隊はさらに西に進む。
米艦隊は駆逐艦数隻を輸送部隊護衛につけて、敵艦隊撃破のため進んでいた。
「レーダー反応あるか?」
「まだありません。」
「あいつ等を叩かなければ上陸部隊が危険にさらされる…」
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