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「損害はどうだ?」
小澤は聞いた。
「大和に至近弾2。日向に直撃弾2です。」
「見つかった以上波状攻撃は必須だな…」
「長官。艦砲射撃をすると思われる敵艦隊を補足。5艦単縦陣でこちらにきています。相手もこちらを補足した模様です。」
「攻撃機の報告を聞いたんだろうな…」
「小澤さん、私に任せていただけませんか?」
打撃部隊司令長官 諸見孔聖中将が言う。
「何か策があるようだね。餅は餅屋だ、頼むよ。」
「は!」
彼は、艦隊作戦立案の権威といわれ、常識に捕らわれない考え方を持っていた。
「艦隊を三つに分けます」
「長官!それはタブーですよ!!」作戦参謀は反発する。
「タブーなど恐れていては戦いなどできん!」
「敵は戦艦を出してきたということは艦隊戦で勝負する気だ…攻撃機はサイパン島・機動部隊に行くだろう。」
「艦隊戦で攻撃機が来てしまったらこっちが不利ですよ!!」
「そのために後方にあれを配備しているのだ。」
「ああ。護衛空母群ですね。」
「そうだ。」
「で。どのように分割を?」
「武蔵・大和」「長門・陸奥」「扶桑・山城」「伊勢・日向」以上だ
「わかりました。各艦に伝えます。」
「頼むよ。」
「長官。早いですが我らの長所を見せるべきでしょう。」
「アウトレンジか…」
「はい」
「いいだろう。」
この分割の効果はいかなるものなのかは本番でわかるだろう。
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