キャバ嬢:マナ

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「マナ、お疲れ」 そう言って、いつもの場所で待つあの人は、あたしを迎え入れた。 『マナ』。 そう呼ばれるようになったのは、あたし達の関係が、キャストと客じゃなくなった時から。 一種の独占欲、らしい。 私には意味がわからないけれど。 「うん」 素直に頷いている時点で、あたしも人のこと言えないけれど。 「今日は大丈夫なの?」 唇に触れようとした彼に聞いた。 彼は一瞬止まって、何かを吹っ切るようにあたしの唇を貪る。
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