キャバ嬢:マナ

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だからと言って、今のあたしが、あたしの望む人生だというわけでもない。 このままでいいとは思っていない。 微かなアルコールの香りに、鼻を付く香水の香り。 ケバい化粧。 露出度の高いドレスから比較的地味な私服に着替えたあたしは、アンバランスこの上ないと思う。 『終わったよ』 いつもの日常動作。 手のひらの小さな機械から飛んでいくメッセージを見ながら、あたしはロッカーをゆっくりと閉めた。 「お疲れ様です」
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