ほっこりStory.

１.ありがと

しかし、私たち家族にはたくさんの課題があった。

まず、一度たりとも犬どころか、ペットすら飼ったことがなかったのだ。

そもそも犬を飼うことを簡単に考え過ぎていた私たち家族は、しつけの仕方すら知らなかった。

中でも手こずったのは、トイレのしつけだった。

しつけが上手くいくまで、家中の至る所でシッコやらうんこやらし放題だった。

こういうとき、大人気ないながらも、何回も怒ってしまったけど、褒めてやることが何より大事だとゆうことを後に私たちは知った。

――あの時はゴメンね、ポチ。

そして、もう一つの課題。
それは、朝夕の散歩だった。

姉は今年の春から社会人で、もうすぐで東京へ行ってしまう。

母は介護福祉士で、決まった時間に家にいることが少ない。

父は会社員。当然、犬の散歩など出来る余裕はない。

とゆうわけで、高三で部活も引退して暇な私が、散歩は引き受けることとなった。