傷付く。

1/1
15人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ

傷付く。

先程も話たがうつ病はなった人にしか分からない。 ある日の事だ。 私は母の手料理が食べたくなり実家へ帰った。 妹達と子供達と母と父と私。楽しかった。 しかし子供がジュースをこぼしてしまった。 急いで母が拭いたのだがベタベタしていたらしい。母が席を立った時、それが気に食わなかった父がこう言った。 『ダメな母親だな』 …キツかった。 もうそこには居ちゃいけないと思った。 父の言葉で妹達が喧嘩を始める。 それを聞くのが辛かった。 私はダメな母親。 何もできない出来損ない。 いつも思ってた言葉。 だから人に、父に言われて傷付いた。 私のせいで家族が喧嘩して傷付いた。 私の存在は否定され、やっぱり居ちゃいけないんだなって思った。 そして席を立っていた母が戻ってその惨状を見てどうしたのかと聞いた時妹が事情を話た。 そして父はこう言った。 『そんな事言ってない』 頭が真っ白になった。 気が付いたら父にサランラップを投げつけ母の側で泣き付いていた。 うつ病を知らない父。 うつ病の私。 うつ病を知らないとすれ違いお互い傷付くのだと知った。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!