それは突然訪れる。

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「ねぇ、将来の夢とか、子供の頃の夢とか無いの?」 「あ、透明人間になりたいです」 「――それ以外」 「空なんて飛べたらなぁなんて」 「それ以外」 「それ以外それ以外って、先生は生徒の夢を後押しする立場でしょ? ほら、後押しして下さいよ」 「――真面目に考えなさい」  なんだよ。  すぐ怒る。  <夢を持っている人はもっと大きな夢を持ってください。夢が無い人は何か一つ、小さな目標を見つけられると良いです>  誰が発した言葉かは忘れた。小学二年生の頃、何処かで耳にした言葉だ。  叶いもしないような大層な夢掲げて、何になるっていうんだ。そんなもの、実際叶う筈ない。  馬鹿らしい。  叶う筈ない。  叶うもんか。  叶うもんか。  そうさ。  叶うもんか。
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