1060人が本棚に入れています
本棚に追加
複合トレーニング
競技者の補強としての筋トレを考えた場合ただ単に筋肉を鍛えるだけでは競技力向上には直接結びつかない事が多い…その競技に必要な動きをスムーズかつダイナミックに実行出来て初めて意味がある
「○○を使うと柔らかく使える筋肉になる」
とか
「××を使うと固くて使えない筋肉になる」
という話をする人もいるが筋肉が使えるか使えないかは使いこなすための鍛え方をしたかどうかによるのであり何を使って鍛えたかはあまり重要ではない…例えばマラソン選手が「持久力を鍛えるには水泳が効果的」と毎日プールで泳いでばかりでろくに走る事もしなければ水泳に必要な筋力や持久力が向上したとしてもマラソンの記録が向上するとは考えにくい
筋トレで鍛えた筋肉を競技に使えるようにするために考案された方法の中で代表的なものにコンプレックストレーニング(複合トレーニング)というものがある
複合トレーニングという言葉は最近また注目されるようになったので目新しく感じるかもしれないが方法自体はどんな競技でも昔から伝統的に行われており30年ほど前にはその有効性を立証した研究もある…ただし伝統的に受け継がれた弊害として理論的考察が抜け落ち本来の目的から外れてしまっている場合も見受けられる
特に筋トレを嫌う人達の間では疲労が蓄積するだけの辛いトレーニングや基本を無視した奇抜なトレーニングが喜ばれる傾向にあり逆に筋トレを崇拝する人達には筋トレさえやれば強くなれるという誤解があり「○○の競技にはどこの筋肉を鍛えれば良いのか?」という事にばかり関心を示す…筋トレを嫌う人達も崇拝する人達も筋トレに対して誤解しているという点では両者ともに同じ問題を抱えているのかもしれない
最初のコメントを投稿しよう!