二人目

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「では、能力の話に入る。与える能力は一つ。ただし、その能力の効力、性能に上下して、身体能力や精神力も付随して増加する。例えば凄まじい能力を付与すれば、あまり身体能力や精神力の還元は望めないが、余り実用的でない能力であれば、それを補うかの様な莫大なステータスを得るという訳だ。」 ワシは能力の話に釘付けになる。 ・・・・・正直、前の世界に戻りたいかどうかといえば、帰りたいのが本音。ただ、前の世界に退屈しとったのも事実。かといって、ワシは百年に一度に選ばれた人間じゃから仕方ないと諦めれるほど、浮足立った性格ではない。 「その前に一言言いたいんじゃが・・・、ワシは元の世界に還れるんじゃろうの!?勿論、死ぬ前の元のワシの(肉体)れいばいを用意して!?」 「・・・・・何?」 「とーぜんじゃろがい!!本人の許可も得ずに否応なしに神様とやらの目的に従事しとるんぞ!?見返りにそれぐらいの事、出来ん訳じゃあるまい!?もし出来んのなら・・・・・、先の世界で神の器の無さを後世死に絶えるまで語りつづかせる!」 ワシが力量の差から考えて条件を譲歩できる立場じゃないが、何か言ってやらんと気が済まんのじゃ! 「・・・・・・・・・・・・・・いいだろう。その程度なら、旨をお伝えしておこう。」 ・・・・・・・・・言っていいか?言っても言いか?・・・・・・しにかけた!ガチで死にかけた!考えなしに口が動くのは悪い癖じゃのう・・・。あのまま怒りを買ったら炭屑にされとったかもしれん・・・。
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