三人目

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だが、その弾丸が青年に命中する事はなかった。発砲音が聞こえたと同時に、体をスウェーバックし、弾の軌道から逃れる事に成功した。 「そこか!鼻毛真拳奥義!セクシービーム!」 敵が撃ってきた場所を特定した青年は、狙いを定めたと思えば、鼻から黒い物体が伸びてきた。長さの限度を無視した鞭のような物体は、物凄いスピードで、風を切る音を出しながら、茂みの中に飛びついた。 「うぐぅ・・・!」 捕らえる事に成功し鼻から伸びた物体で、敵を縛りつつ茂みから持ち上げた。 「ん・・?女か・・。」 縛り上げた敵を見ると、褐色肌の背の高い少女だった。いや、成熟した身体を見ると少女と呼べるべきかどうか。長くおろしたストレートヘアーで、縛られて苦痛の表情を浮かべながら、青年を睨みつける。 「龍宮ァ!!」 青年は、ふと横を確認すると、もう一人の敵を発見する。刀を抜き、青年の胴体を真っ二つにしようと、サイドテールの髪を靡かせながら、その少女は青年に接近して、懐に入る。
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