三人目

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青年と少女との悶着は終わり、再び尋問が再開する。 「俺が悪魔か鬼の類だと?人間を辞めた覚えはない。」 青年は言う。 「正直に答えろ!貴様が召喚術式によって麻帆良の内部から突如現れたとの報告が上がっている。」 サイドテールの色白の少女が言う。 「刹那。悪魔か人間かの白黒くらい解るはずだろう。私の目が確かじゃなければ、この人は人間さ。得体が知れないけど。」 龍宮が刹那という少女を宥める。 「まほら・・・?それは国の名前か?」 青年は首を傾げた。 「いや、埼玉にある学園都市さ。ここは麻帆良学園の郊外の林園だよ。・・・取りあえず、お互い事情が聞きたいし、この都市の長の所に同行して貰うよ。」 龍宮は青年に言う。 「道中変な動きをしてみろ。その首を貰うぞ。」 刹那が殺気をあてがい、言い放つ。 「ふん、いいだろう。お前達の名前は?」 青年が尋ねる。 「私は龍宮真名。こっちが桜咲刹那さ。で、お宅は何者だい?」 龍宮が自己紹介をし、青年に聞き返す。 「俺の名はボボボーボ・ボーボボ。鼻毛真拳伝承者。毛を愛し、毛の為に闘う男。一応、前の世界では、ハジケリストとして君臨していた。」 青年が降り立った世界で繰り広げられるこれからの出来事が、破天荒であるか、それとも絶望の闇か、それとも光か。 毛の為に闘ってきた青年が、この世界で再び戦火がほとばしる。 つづく。
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