四人目

2/10
前へ
/80ページ
次へ
遥か天空に浮かぶ、500年にわたって存在した世界があった。 その世界を創造した神、リクレールはその世界をシルフェイドと名付けた。 リクレールは、シルフェイドに生命を授け、やがて人間が誕生し、竜族も誕生した。同じ生き物でありながらも人間と竜族は対立し、相成れぬ関係が続いていたという。 ある日、リクレールは災いの予兆を察知した。 世界に振り撒く厄災の訪れを感じたリクレールは、”意識の海”から魂を呼び、肉体と生命の珠、そして内なる力の源、トーテムを授け、世界の未来を托す。 リクレールに呼ばれ、シルフェイドの災いを防ぐ為に15日間戦いつづけた少年の名は、ナナシ。ナナシ・ゴンベイという。 内なる力、トーテムである竜の『スケイル』を相棒とし、世界中を駆け巡った。 人々と出会い、魔物を倒し、竜族達との宿命の戦い、隠された真実、そして、戦いの数だけの悲しみ、様々な出来事が、ナナシを強くしていった。 そして、災いが起こる直前。ナナシとスケイルの壮絶な決戦の末、決着が着く。 二人はシルフェイドの神と和解し、世界の災いを防ぐ事が出来た。 役目を終えたナナシは、15日間という短い間の出来事を噛み締めながら、ゆっくりと、意識の海へと還っていった・・・。 シルフェイド幻想綻
/80ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35人が本棚に入れています
本棚に追加