四人目

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そして、ナナシとクロウは、リクレールの力で、目的の世界へと転移する。 意識の海より、再び息を吹き返した者の度重なる試練。 選択の余儀なく、後ろを返る暇もない。 幾度となく血を流し、まどろみや悲しみを乗り越えていく日々もあった。 何も接点のない世界に対し、重責を負うこととなった少年の運命は、ただ孤独に、自分を静かに奮い立てる。 周りは思うだろう。 何故呪わない。自分の過酷な運命に。 『私はどんな時でも、ナナシ様のことを、祈ってますから・・・・。』 死は怖くない。 たまに感じる虚無にも怖じけない。 『どんなにつらい事があっても、決して負けないと・・・祈っています・・・・。』 心の奥に、確かに感じる温もり。 また、会えるという希望。 それさえあれば、光が見えてくるのだから。 〓続きから。
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