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『でも私、自分の名前好きじゃないの』
『えっ!?何で?めちゃくちゃいい名前なのに』
『だって、ありきたりだし…【愛】なんて特にそうだよ』
こう言った私に一輝は言い返した。
『駄目だぜ〰?
せっかく親から付けてもらった名前にケチつけちゃ』
この言葉を言われて、私はこんな事を聞いてみた。
『じゃあ、宮原君は自分の名前好きなの?』
私は、絶対好きと答えるに違いないと思った。
しかし、意外な言葉が返ってきた。
『いや!嫌いだ』
私はこの返答にビックリした。
まさか、こんな返事が返ってくるなんて思わなかったからだ。
そして私は、また聞いた。
『なんで?』
すると、語り出すかのように言った。
『だってさ、【一輝】って変わった名前じゃね?
しかも悪口に打って付けの名前っぽいしさ~~』
理由を聞いて、私は思わずクスッと笑ってしまった。
『∑なんか俺、ヘンな事言った??』
突然、笑ってしまったからビックリしたのだろう。
彼の顔は、驚いている様子だった。
彼の驚きように、また笑ってしまった。
『クスッ‥そうじゃないよ、ただ…』
『ただ?』
私は、笑うのを必死に堪(コラ)えて言った。
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