第一話†転校生の男の子†

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『でも私、自分の名前好きじゃないの』 『えっ!?何で?めちゃくちゃいい名前なのに』 『だって、ありきたりだし…【愛】なんて特にそうだよ』  こう言った私に一輝は言い返した。 『駄目だぜ〰? せっかく親から付けてもらった名前にケチつけちゃ』  この言葉を言われて、私はこんな事を聞いてみた。 『じゃあ、宮原君は自分の名前好きなの?』  私は、絶対好きと答えるに違いないと思った。  しかし、意外な言葉が返ってきた。 『いや!嫌いだ』  私はこの返答にビックリした。  まさか、こんな返事が返ってくるなんて思わなかったからだ。  そして私は、また聞いた。 『なんで?』  すると、語り出すかのように言った。 『だってさ、【一輝】って変わった名前じゃね? しかも悪口に打って付けの名前っぽいしさ~~』  理由を聞いて、私は思わずクスッと笑ってしまった。 『∑なんか俺、ヘンな事言った??』  突然、笑ってしまったからビックリしたのだろう。  彼の顔は、驚いている様子だった。  彼の驚きように、また笑ってしまった。 『クスッ‥そうじゃないよ、ただ…』 『ただ?』  私は、笑うのを必死に堪(コラ)えて言った。
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