第一話 始まりは喧騒とともに

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「ちょっと和哉どうしたの?叫び声なんか上げて・・・、遅刻するわy・・・・・・」 そんな俺の声を聞いて心配そうに部屋にやってきたお袋も、鏡の前で固まっている俺の姿を見て固まった。 「お、お袋・・・俺・・・」 「あ、ああ!和哉の彼女さんかしら!?やあねえ、もうあの子一言ぐらい言ってくれればいいのにねえ!」 そう言ってお袋はホホホと明らかに不自然な笑い声を上げた。いやいや待て待て。確かにこの状況では妥当な解釈だと思うが・・・違うだろ!! 「何いってんだよ!違うって!俺!俺だよ俺!和哉!」 「もう嫌ねえ。あんまりからかわないでちょうだい。和哉は男でしょ。あなたはどこからどう見ても、かわいらしい女の子じゃないの~」 かわいらしい女の子じゃないの~・・・かわいらしい女の子・・・かわいらしい・・・その言葉が俺の心の中で何重にも広がった。 嫌だー!!再び俺は叫んだ。 「どうしたんだ、一体!!朝から騒々しい!!和哉も早く準備をs・・・・」 なかなか下りてこないお袋を心配してか、部屋にやってきた親父も、部屋で固まる俺とお袋を見て固まった・・・。 お、俺これからどうなるんだろう・・・。
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