1.ある朝の願い事

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「そんなの、改めてお願いすることでもないのに」 「じゃあ、いいの?」 「…いいよ」  改まると少し照れが入ってしまうので、冗談めかした笑みをこぼしながら目を閉じる。  それを合図に、隆が顔を寄せ、緩く開いた昌の唇に自分のそれを重ねた。  こうして『おはようのキスがしたい』という、年下の彼氏の可愛い願い事は叶えられて。  二人が恋人となってから迎える初めての朝は、甘い雰囲気を纏って始まりを迎えた。 
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