美咲

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「いいの?」 「うん」 美咲は焦点の合っていない目でこちらを見る 美咲はうーんと考えて答えを口にだした 「じゃぁ、お願いします」 笑った 今まで以上の笑顔で 「私の住んでいたところはね、海の音が聞こえる人がいっぱい居るところ。それで林檎の匂いがするの。産まれたときから目が見えないからこれくらいしか分からないわ」 海の音 人がいっぱい 林檎の匂い この3つがキーワード もし、ここに着いたら美咲に言おう 好きなことを それまでは、美咲を助ける事に集中しよう 僕は旅立ちの準備をした 傘 ナイフ 少しのお金 パン みず 荷物は少ないほうが良いから これだけ さぁ いかないと… 美咲に伝えるためと 助けるために
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