序章-3

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現在位置-日本/東京 現時刻-15:48 「ふぁ~あ、眠みぃし疲れた~。」 少年は欠伸をした。 「おい、お前大丈夫かよ。そろそろ勉強した方が良いだろ。」 眼鏡をかけた少年が言う。 ここは“安全な”日本。 何にも支配されない場所。 昔で言う“普通の日常”である。 「そうなんだがよ~、なかなか勉強がはかどらなくて困ってるんだよね~。」 「全くもって自由な奴だぜ。 じゃあ俺お前の家に行っていいか。」 「言っている事が噛み合って無い気がするが…」 「馬鹿、誰も遊びに行くとは言ってねぇよ。」 少年達はそんな他愛も無い会話をしながら帰路に就いた。 「あれ、あれはもしや美貌で噂の人か?」 俊が指差した先にはよく見えないが、女性が立っていた。 「ん、あぁそうかもな。」 「ちょっと話しかけてみようぜ。なんか困ってるみたいだし。」 「いや、よしとく。帰って勉強したりお前に教えたりしなきゃ…」 「そんなこと言うなって。会話しただけでも自慢出来るかもだぜ! 行こうぜ!佑!」 佑と呼ばれた少年は溜息をつき、渋々付き合うことにした。 「す、すみません? ど、どうかなさられたのでしょうか? 良ければ手伝わせて頂きとう思うのですが。」 少年は女性に話しかけた。 緊張からか、変な言葉遣いになっている。 しかしそれも納得できる。かなりの美貌である。 髪を後ろで束ね、うなじが顔を覗かせていた。 目はぱっちりしていて、見つめ合ったりでもしたら恥ずかしさから目を直ぐに逸らすだろう。 「ん? 君は結城…いや、何でもない。」 「俊、この人今…」 「あぁ、あの~俺の名前をなんで知ってるんですか? もしかして親の知り…」 「…っ!」 突如女性と俊の顔面スレスレのところに何かが飛んできた。 「クッ、ばれたか…!」 そう言うと俊にラリアットをかますかの様に身を翻し、懐から目にも止まらぬ速さで銃を抜いた。 更に女性は銃を抜くと、ほぼ同時に撃った。 流石に弾は当たらなかったらしく、敵は一瞬ひるんだが直ぐにまた撃ってきた。 「敵は1人か…? 君達!こっち!」 俊と佑は状況を理解出来ずにいた。 しかし“止まったら死ぬ”という考えが2人の頭の中にはあった。
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