序章-3

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現在位置-東京/交番前 現時刻-17:25 「あの~今まで聞けなかった事が沢山あったんですけど…」 「そうね。でも質問は中に入ってから聞くわ。」 そう言い、交番へと入って行った。 「君達、どうしたんだい?落とし物かな?」 「いえ、匿って下さい。」 そう言うと警察官は溜息をつき、笑いながら言った。 「ハァ…ハハハ。君達、大人の仕事の邪魔をしちゃいけないよ。さぁ、そろそろ日が暮れる。家に帰りなさい。」 警察官はそんなことを言った。しかし本当は面倒くさいのであった。 だが、女性は警察官の話を聞いていなかったかの様に中に入って行こうとした。 「おい、人の話聞いてねぇのかよ。早く帰れ。今すぐに。」 警察官はさっきとは打って変わり、命令口調になった。 すると女性は警察官に何かを見せる様な仕草をした。 「………。わかった。奥へ行きなさい。親子さん達へは連絡しておくから。」 その態度の変貌ぶりに2人は驚いた。 あれだけ気が短そうな警察官をほんの数秒で丸め込んだのである。 「さぁ2人とも、早く来て。」 「ちょっと待ちなさい。まず連絡先を教えて。」 そう言われ俊と佑は連絡先を伝えた。 女性の方は「自分で連絡するから」と言った。 「さて、で、質問って何?まぁ察しはつくけど。」「ちょっと待った、まず自己紹介から。俺は結城俊(ゆうき しゅん)です。」 「俺は萩原佑(はぎわら ゆう)です。」 「私は菊地絵理(きくち えり)。宜しく。君達より大体1つ上くらいかな。」 絵理はニコリと微笑んだ。 これを普通の状態でやられたらどんな人でも“可愛い”と思うだろう。 「あの…じゃあ、菊地さん。」 「絵理って呼んで。あんまり知り合いからは名字で呼ばれたくないの。」 「え、でも俺達まだ知り合ったばかりですけど。」 「良いから。で、質問再開して。」 そう言われ佑は質問をした。 「えっとまず、貴女は何者何ですか。真剣に答えてください。」 「真剣に、か。あんまり好きじゃないのよね。でもまぁ教えるわ。 まず私は相武高校の生徒よ。もうこの際だから言っちゃうけど貴方達はうちに入学する事は決定よ。」 その事を聞いて2人は驚いた。いや、驚かない訳が無かった。 特に俊は佑よりも。 「相武高校ってあの頭が目茶苦茶良いところですよね!? 佑が行きたいとは言ってたけど、なんで俺なんかが?」
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