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「萱島、」
「…はい」
「もう、見てらんないわ」
「え?」
「お前がさ、あまりにも健気にあいつのこと応援してるから、仕方ないやって思ってたけど、我慢できないわ」
「先輩……?」
「俺お前のこと好きだ」
「……え?」
「俺、難波南は、萱島大樹のことが大好きです」
「ちょ、先輩っ……」
あまりの言葉に驚いて、フリーズしかできなかったけど、今は難波先輩の腕のなかから抜けだそうと必死。
なのに敵わない。そりゃそうか。なんの部活も運動もしてない。
でもこの状況は恥ずかしすぎるっ…
それに、あまりにも信じられないから
「冗談っ…」
「冗談なんかじゃない。本気だ」
「…っ」
体が離れたかと思えば、腕をがっちりと捕まれ目を見つめられた。
俺はその目から自分の目を逸らすことができなかった。
「お前の気持ちは分かってるんだ。でも、俺はお前が好きだ。気持ちだけ、分かってほしい。」
「でもっ……」
正直、何故俺なのか分からないし…先輩、女の子大好きだし……
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