非日常的日常

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澄み渡る空の下、叫び声は高らかに響く── 「太陽~!はーやーくー!」 その声の主は、少し幼さを感じる口調で、後ろを歩いている俺を呼ぶ 「ふぁぁ……ふう。真由さんよ~。早よ学校に行っても何かあるワケちゃうぞ~」 少し離れた所から手を振る彼女に、俺は欠伸をしてから言った 「あるよ~。だって……」 彼女は追いついた俺の横について、期待に胸を膨らませた笑顔で、 「今日から二年生なんだもん!」 今日、俺達は二年生になる 一生のうちに一回あるかどうかという大イベントの数々を、およそ半年間で体験した高校一年生が終わるのだ まあ、別にそれがどうって事はない 二年になったからって、俺らの関係が変わるワケちゃうし、真由がポニーテールからツインテールに変わるワケでもない 進級とか……真由の家絡みの事件に比べたらちっぽけな行事やし そんな風に経験豊富振ったことを思いながら、横に目を向ける 真由はスキップでもしそうな笑顔で、 「二年生~になったぁら♪二~年生ぇ~になったぁら~♪」 新小学生の新生活への期待を込めた歌を、自分の気持ちになぞらえて歌っている ……高校の二年生でも、こいつは新学年への期待でいっぱいらしい
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