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「……いや。やっぱええわ」
気まずそうに頭の後ろで指を組む遊里
「何よ。気になるやん」
「いやぁ。流石に無粋やなと思って」
「え~?余計に気になるなぁ。遊里がそんな事を気にするなんて」
普段は逆に真面目な話を茶化してばっかりやのに
「失礼なっ。地元の祭りでは『粋と言えば佐々木さんトコの遊里ちゃん』って言われるくらい粋を解しとるというのに!」
それは遊里の祭り好きのコトを言うとるんちゃうかな……
「んー……気、悪せんといてな?」
と前置きをして、遊里は続けた
「真由のコト、どう思っとる?」
「真由のコト?そりゃあ、可愛いくてスタイルええし、頭も性格も良くて……」
「あー、そうじゃなくて」
遮られて首を傾げたウチを、遊里はまた気まずそうに見て、
「もし真由が転校してこんかったら、自分が太陽と……って、考えたこと無いん?」
「え……?」
ウチは返事に困り、思わず足を止めた
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