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正確には、返事って言うより反応に困った
ウチが足を止めたことに気づき、遊里も足を止めた
「あ、いやっ、夕日が真由を好きなんは分かっとるで!?分かっとるけど、ちょーっと気になって……」
ホンマに困っただけやってんけど、遊里はウチが気を悪くしたと思ったみたい
……多分、最初は純粋に気になって、訊く前にあんまり訊いたらアカンって思ったんやろな
慌てる遊里を見て、ウチは笑った
「ふふふ。ホンマに無粋な質問やね」
そう言って、止めていた足を動かした
並んだところで遊里も歩き出す
「あるよ。そう思ったコト。早く告白せんかったことも後悔した。……でも」
「でも?」
無知な子どもが質問するような顔の遊里
その顔をチラッと見てから、晴れた空を仰いで、
「さっき遊里が言うた通り、ウチは真由が好きやから……太陽と真由が付き合い始めた時はメッチャ悔しかったし、泣いたけど……恨みとかは全然ないよ」
こんな事を言うと、偽善者って思われるかもしれんけど……
ウチは心から、二人に幸せになってほしい
「……夕日はええコやなぁ!」
また突然、遊里が抱きついてきた
「うひゃあ!?」
「普通の人間は、友達が自分の好きなコと付き合い始めたら気まずくなるもんやのに……アンタってコは!可愛すぎて晩飯のデザートにしたいよ!!てゆーか、なって!?」
「ぜぜぜ全力でお断りします!!」
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