番外・友情

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遊里の抱擁から逃れると彼女は笑顔で、 「いやー、ヘンなコト訊いて悪かったねっ」 と振り切るように言った 気が付くと、ウチの家はすぐ近くだった だから明るく言うたんかな 「ええよ。じゃあ、またね」 「ウッス!失礼しやす!」 体育会系のノリを残して、彼女は走り去っていった ─── ── ─ お昼にはまだ早かったので、着替えだけを済ませて家を出た 友達の家に向かっていると、少し離れた十字路の所を、よく知っているコが横切っていた 「あ。真由?」 声をかけようとして駆け出した……が、数歩で足を止めた ……人違いかな? 少し遠かったのもあるけど、一番人違いを疑った理由は……太陽が一緒におらんから いや、でも確かに真由やったよなぁ…… 考えながら歩いて、十字路に差し掛かった 左を見ると、やっぱり真由らしき後ろ姿の女の子がいる ん~。真由は一人で出かけへんと思うねんけど…… とか考えながら、無意識に右側に目を向けてみる 「……わっ!?」 こっちにもよ~~~く知った人がおった──しかもメッチャ近くに 「おう!?なんやねん、人の顔見てビックリすんなよっ」 太陽やった
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