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「え……?」
そんな言葉は予想外だった
普通、フッた相手とは気まずくなるもんやのに……それでも……
――これまでと変わらず、ウチと仲良くしてくれようとするの?
「あかん、かな?……フッたくせに何アホなこと言うとんねんって話か……」
「……ホンマやわ」
ウチは俯いて、小さく返した
せっかく太陽から離れる覚悟までしたのに……ホンマに……アホやわ
「でも……」
――こんな時まで、ウチなんかを救ってくれんでええのに
ウチは目に涙が溜まっていくのを感じながら顔を上げた
「……これからもよろしくね?」
そう言うのと同時に――涙が頬を伝っていった
「お、出てきたな」
ウチらは尾行を再会し、スーパーから出てきた真由を追っていた
「なぁ、太陽」
小走りで家へと向かう真由を隠れながら追う太陽を追うという、不思議な光景を展開させながら、ウチは太陽に話しかけた
「ん?」
「昔した約束、覚えとる?」
それは太陽がウチに持ち出した約束だった
――太陽がウチを守ってくれる
口約束やけど、ずっと破られなかったもの
ウチの、御守りだった
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